福岡への移住や引っ越しを考えていると、「福岡大学ってどんな大学なんだろう?」と気になる方は多いのではないでしょうか。
さくら福岡市内を歩いていると「福大(ふくだい)」という言葉をよく耳にしますし、地下鉄やバスにも「福大前」という名前がついた駅・停留所があります
この記事では、福岡大学の特徴を、わかりやすく解説していきます。福岡への移住を考えている方はもちろん、お子さんの進学先として福岡大学が気になっている保護者の方にもおすすめの内容です。
福岡大学は「西日本でトップクラスに大きい、なんでも学べる総合大学」
最初に結論をお伝えします。
福岡大学の最大の特徴は、西日本でも有数の規模を誇る、9つの学部がそろった総合大学であるということです。



文系から理系、さらには医学部まで、ジャンルの違うたくさんの学問を、たった1つのキャンパスの中で学べる大学は、実は日本国内でもとても珍しい存在なのです
「総合大学」という言葉を中学生向けに言い換えると、「いろいろな種類のお店が1つの建物に集まった、大きなショッピングモールのような大学」というイメージに近いかもしれません。



法律を学びたい人も、お医者さんになりたい人も、スポーツを学びたい人も、同じキャンパスの中で学生生活を送ることができるのです
それでは、なぜ福岡大学がそう言えるのか、理由を1つずつ見ていきましょう。
理由1:9学部31学科がそろった「総合大学」だから
福岡大学には、次の9つの学部があります。
- 人文学部
- 法学部
- 経済学部
- 商学部(商学部第二部もあります)
- 理学部
- 工学部
- 医学部
- 薬学部
- スポーツ科学部
この9つの学部の中に、合計31の学科が用意されています。9学部31学科、2万人以上の学生を有する西日本最大級の規模を持つ私立の総合大学であることが、福岡大学の一番大きな特徴です。
中学校の部活動でたとえると、サッカー部や野球部、美術部や合唱部など、いろいろな部活が1つの中学校に集まっているイメージに近いでしょう。



福岡大学では「法律を勉強する部活(学部)」「医学を勉強する部活(学部)」のように、それぞれ専門の違う9つの大きなグループが、同じ場所で活動しているということになります
ふつう、私立大学は文系の学部だけ、または理系の学部だけ、というところも多いのですが、福岡大学は文系・理系・医療系まで、幅広い学問をそろえているのが特徴です。「思想堅実」「穏健中正」「質実剛健」「積極進取」を建学の精神とする福岡大学は、昭和9年に福岡高等商業学校として発足した大学で、その後の歴史の中で少しずつ学部を増やし、今のような大きな総合大学へと成長してきました。
特に注目したいのは、医学部や薬学部のような医療系の学部まで持っていることです。



私立大学の中で医学部を持っている大学は全国でも数が限られているため、これは大きな強みと言えるでしょう
福岡大学の歴史をもう少し詳しく見てみると、もともとは商業を学ぶための学校としてスタートしたことがわかります。その後、外国語を学ぶ専門学校と統合して「福岡商科大学」になり、さらに名前を変えながら学部を増やし、最終的に「福岡大学」という総合大学に育っていきました。



高校でたとえるなら、最初は「商業科」だけの小さな学校だったのが、少しずつ「理科専門校舎」「医療専門校舎」を増築していき、最後には全教科をそろえた大きな総合校になった、というイメージです
創立から現在まで80年以上の歴史を積み重ね、これまでに20万人以上の卒業生を社会へ送り出してきたことも、福岡大学の信頼の厚さを物語っています。
理由2:1つのキャンパスに全学部が集まっている「ワンキャンパス」だから
2つ目の理由は、福岡大学のキャンパスの形にあります。



大学の中には、学部によってキャンパスの場所が違う「複数キャンパス制」のところも多くあります
たとえば「1年生は田舎のキャンパス、2年生からは都市部のキャンパス」というように、学年や学部によって通う場所が変わってしまう大学もあるのです。
しかし福岡大学は違います。全学部と大学病院を擁するメインキャンパスは、敷地面積が59万m2を超え、キャンパス内には学生食堂やレストラン、売店やコンビニエンスストアがいくつも設けられています。



日本でも珍しい文理の全学部が同敷地内に存在するのが特徴です
この広さがどれくらいなのか、もう少しわかりやすい例で説明しましょう。福岡市にある七隈キャンパスの校地面積は547,575㎡で、福岡PayPayドーム約45個分もの広さを誇ります。



野球場が45個も入ってしまうほどの広さの中に、文系の校舎から理系の研究室、さらには大学の附属病院まで、すべてがそろっているということです
学校生活で考えてみると、「校舎が広すぎて移動が大変そう」と感じる人もいるかもしれません。しかし逆に言えば、学部の違う友達ともキャンパス内で気軽に会えたり、文系の学生が理系の授業を覗いてみたりすることもできる、刺激の多い環境だとも言えます。
また、このキャンパスは福岡市城南区七隈という場所にあります。最寄り駅は地下鉄七隈線の「福大前駅」で、JR博多駅からバスで45分ほどの距離にあり、地下鉄福大前駅からは徒歩1分という、公共交通機関でアクセスしやすい立地も特徴の1つです。



福岡市内への引っ越しを考えている方にとっては、通学のしやすさという点でも安心できるポイント
キャンパスの周辺には、たくさんの食堂や居酒屋、書店、スーパーマーケット、ボウリング場、カラオケボックスなどが立ち並び、片江・七隈・梅林という地区にかけて、にぎやかな学生街がつくられています。中学校の周りにある「学校帰りに立ち寄れる商店街」のようなものを、もっと大きく、もっと数を増やしたイメージだと考えると伝わりやすいかもしれません。



大学生になると、授業の合間や放課後に、こうした学生街でご飯を食べたり買い物をしたりする時間も、日々の楽しみの1つになります
さらに、キャンパスの中には「60周年記念館(ヘリオスプラザ)」という、有名な建築家が設計を手がけた建物もあります。図書館や情報基盤センター、国際センター、総合体育館、陸上競技場なども整っており、勉強だけでなく、スポーツや国際交流のための施設もひと通りそろっているのが特徴です。
理由3:学生数が約2万人という「マンモス大学」だから


3つ目の理由は、学生の人数の多さです。
福岡大学には2万人以上の学生がいます。この人数がどれくらいすごいのか、想像してみましょう。多くの公立中学校の生徒数は数百人程度ですから、福岡大学の学生数は、中学校の生徒数の何十倍にもなる規模です。



地方の市の人口に匹敵するほどの人数が、1つの大学に集まっているとイメージすると、その規模感がよりわかりやすくなるはずです
こうした規模の大きさは「マンモス大学」と呼ばれることもあります。学生数が多いということには、メリットとデメリットの両方があります。
メリットとしては、さまざまな出身地・さまざまな価値観を持つ学生と出会えることが挙げられます。約2万人の学生・大学院生の多くは、地元福岡県を中心とした九州・山口地方出身者であるとされており、九州各地から集まった学生たちと交流できる環境が用意されています。



また、サークルや部活動の数も多いことが特徴です
200団体近くの部活動・サークル・愛好会があり、全学生の約40パーセントが参加していると言われています。中学校の部活動の選択肢が10〜20個程度だとすれば、福岡大学にはその10倍以上の活動の場が用意されているということになります。



自分の興味に合った活動先を見つけやすいのは、学生数が多い大学ならではのメリットと言えるでしょう
学園祭も大きな特徴の1つです。福岡大学最大のイベントとされる文化祭は「七隈祭」と呼ばれ、多くのサークルが出店をしたり、イベントを企画したりして盛り上がります。
理由4:地元・福岡で就職に強い大学だから
4つ目の理由として、就職の面での特徴も見ておきましょう。
福岡大学は、地元の福岡県・九州地方を中心に高い知名度を持つ大学です。九州経済圏の中心都市である福岡市は支店経済都市であるとともに地場企業も多く、卒業後にも福岡市に留まり就職する者も少なくないとされています。「支店経済都市」とは、大きな企業が福岡市に支店や営業所を置いていることが多い都市、という意味です。つまり、福岡大学を卒業したあとも、そのまま福岡で働き続けられるチャンスが多いということになります。
また、公務員や専門職への就職実績も特徴の1つとして挙げられます。採用数のランキングにおいて警察官8位、自衛官13位、消防職員31位という結果が報告されたこともあり、地域の安全を守る仕事に就く卒業生が多いこともうかがえます。
福岡への移住を考えている家庭にとっては、「卒業後も地元に残って働きやすい大学かどうか」は気になるポイントだと思います。福岡大学はその点でも、地域に根づいた強さを持つ大学だと言えるでしょう。
理由5:学部ごとに個性豊かな学びができるから
最後に、学部ごとの特徴にも目を向けてみましょう。福岡大学の偏差値は、学部や入試方式によって大きく異なります。全国大学偏差値ランキングは266位/772位、全国私立大学偏差値ランキングは110位/590位という調査結果もあり、文系から理系、医学部まで幅の広い難易度が用意されていることがわかります。
たとえば医学部や薬学部のような医療系の学部は難易度が高めで、専門的な国家試験に向けた学びが用意されています。一方で、人文学部や経済学部、商学部のような文系の学部では、語学・歴史・経済・経営など、社会に出てから役立つ実践的な知識を学ぶことができます。スポーツ科学部のように、運動やトレーニングについて専門的に学べる学部があることも、総合大学らしい個性と言えるでしょう。
学部の数が多いということは、進路に悩んでいる中学生や高校生にとっても、「自分に合った学びをきっと見つけられる場所」が福岡大学の中にある、ということを意味しています。1つの大学を選ぶことで、それだけ多くの選択肢が用意されているというのは、大きな安心材料になるはずです。
福岡にある他の大学と比べると、福岡大学はどう違うのか
福岡市内には、福岡大学のほかにも有名な大学がいくつもあります。ここで簡単に位置づけを比べてみましょう。
たとえば九州大学は、国立大学であり、研究の難易度や知名度において九州エリアの最高峰とされる大学です。一方で福岡大学は私立大学であり、国立大学に比べると入試の幅が広く、さまざまな学力レベルの学生を受け入れている総合大学だという違いがあります。中学校で言えば、九州大学が「県内トップの進学校」、福岡大学が「いろいろな個性の生徒が集まる、地域で一番大きな総合校」というイメージに近いかもしれません。
また、西南学院大学のような私立大学は、文系の学部を中心とした規模の大学として知られています。福岡大学との大きな違いは、福岡大学が文系・理系・医療系をすべて含む9学部体制であるのに対して、西南学院大学は文系を中心とした学部構成になっている点です。どちらが優れているということではなく、「学びたい分野の幅広さ」を重視するなら福岡大学、「特定の分野を深く学びたい」なら専門性の高い大学、というように、自分の興味に合わせて選ぶことが大切になります。
このように、福岡には国立・私立を問わず、特色の異なる大学がいくつも存在しています。その中で福岡大学は、「学部の幅広さ」「キャンパスの規模」「地元での就職の強さ」という3つの軸で、ほかの大学とは違う独自の存在感を持っていると言えるでしょう。
福岡への移住者にとって、福岡大学があることのメリット
最後に、福岡への移住を検討している方の視点で、福岡大学が地域にあることのメリットも整理しておきましょう。
1つ目は、教育環境の選択肢が増えることです。福岡大学のように規模の大きな総合大学が近くにあると、お子さんの進学先の選択肢が広がるだけでなく、大学病院や付属の医療機関、文化施設なども地域に根づいているため、暮らしの中で間接的にその恩恵を受けられることがあります。実際に、福岡大学は大学病院も運営しており、地域の医療を支える存在の1つにもなっています。
2つ目は、地域経済への貢献です。2万人以上の学生が学ぶ大学があるということは、その周辺に学生向けの飲食店やお店、アパートなどの需要が生まれ、地域全体が活気づくという側面があります。先ほど紹介した片江・七隈・梅林エリアの学生街も、福岡大学があることによって育ってきた商業エリアだと言えるでしょう。
3つ目は、地域貢献活動の存在です。福岡大学は、地域の課題解決に協力する取り組みを行っており、教員が考案した健康づくりの活動を自治体や企業と連携して広めるなど、大学の知識を地域に役立てる動きも見られます。こうした「地域と大学が協力し合う関係」は、移住先を選ぶうえでも、その土地に根づいた安心感につながる要素の1つと言えるでしょう。
まとめ
最後に、もう一度結論をまとめます。
福岡大学の特徴は、次の5つのポイントに集約されます。
- 9学部31学科をそろえた、西日本でも有数規模の総合大学である
- 文系・理系・医療系すべての学部が1つのキャンパスに集まっている
- 学生数が約2万人という、九州でもトップクラスの規模を誇る
- 地元・福岡を中心に、就職でも地域に強いパイプを持っている
- 学部ごとの個性が豊かで、進路に合わせた幅広い選択肢がある
このように、福岡大学は「大きいから何でもできる」「いろいろな学びがそろっているから自分に合った道を見つけやすい」というのが、最大の魅力だと言えるでしょう。福岡への移住を考えている方にとっても、地域に根づいた大きな大学が近くにあるというのは、進学や就職を考えるうえで心強いポイントになるはずです。
これから福岡で暮らし始める方、お子さんの進学先を検討している方は、ぜひ一度、福岡大学のキャンパスを訪れてみてはいかがでしょうか。実際にその広さやにぎわいを目で見てみることで、ここで紹介した特徴を、より実感できるはずです。
※本記事に記載した偏差値・学生数などの情報は、各種公開データをもとに作成しています。最新の正確な情報については、福岡大学の公式サイトや各入試情報サイトを必ずご確認ください。


