福岡市の給食費無償化は子育て世帯に大きなメリットです。
「福岡市の給食費無償化っていつから始まるの?」
「うちの子も対象になるの?」
そんな疑問をお持ちの保護者の方も多いのではないでしょうか。
あまがみ2025年2月、福岡市の高島宗一郎市長が発表した給食費無償化は、子育て世帯にとって待ちに待った朗報です
月額4,200円(小学校)〜5,000円(中学校)の給食費が無料になるということは、年間で約5万円〜6万円の家計負担が軽減されることを意味します。子どもが複数いる世帯なら、その効果はさらに大きくなります。
この記事では、福岡移住者の視点から、福岡市の給食費無償化制度について、開始時期、対象者、申請方法、注意点まで、保護者が知っておくべき情報を徹底的に解説します。



福岡市への移住を検討している子育て世帯にとっても、必見の内容だぞ
福岡市の給食費無償化は2025年8月(2学期)から開始
福岡市の給食費無償化は2025年度の2学期、つまり「2025年8月分」の給食費から開始されました。
2025年2月14日に行われた福岡市の記者会見で、高島市長は「令和7年8月分以降の給食費については、保護者のみなさまの負担はありません」と明言しました。



これにより、2025年8月から、福岡市立の小学校、中学校、特別支援学校(高等部を含む)に通う児童・生徒の給食費が完全無料となりました
ただし、2025年4月〜7月分については、これまで通り保護者が負担する必要があり、9月下旬以降に精算手続きが行われます。給食費無償化による家計へのプラス効果は年間で約5万円〜6万円、中学生のいる家庭では特に大きな経済的メリットとなります。
なぜ福岡市は給食費無償化に踏み切ったのか?3つの背景


理由1:子育て世帯の経済的負担を軽減するため
福岡市の高島市長は記者会見で「給食費5,000円ですから、月々5,000円手取りがアップするのと同じ効果が子育て世帯に期待できます」と述べています。



物価高騰が続く中、子育て世帯の経済的負担は年々増加しており、給食費無償化は家計を直接支援する効果的な施策です
さらに市長は「育ち盛りの子どもにとって”体験”させてあげることにお金がかかる。可処分所得が増えれば、子どもたちが習い事に通えたり、体験活動をさせてあげられる」とも語っており、給食費が浮いた分を子どもの教育や体験活動に回せることを期待しています。
理由2:全国的な給食費無償化の流れ
2025年2月25日、自民・公明の与党と日本維新の会は、2026年4月から小学校の給食費を無償化するという内容の合意文書を交わしました。



全国的に給食費無償化の機運が高まる中、福岡市は国の方針に先駆けて独自に無償化を実施することで、子育て支援に積極的な姿勢を示しています
理由3:福岡市の財政力と子育て支援重視の方針
福岡市の2025年度予算案は約1兆1,128億円で、5年連続の1兆円超え、2年連続で過去最高を更新しました。この財政力を背景に、給食費無償化を含む子育て支援策を充実させることで、若い世代を呼び込み、人口増加を維持する戦略を取っています。



福岡市は人口増加率が政令指定都市の中で最も高く、特に子育て世代の転入が多い都市です
給食費無償化は、こうした魅力をさらに高める重要な施策として位置づけられています。
福岡市給食費無償化の詳細情報
それでは、給食費無償化制度の具体的な内容を詳しく見ていきましょう。
開始時期:2025年8月(令和7年8月)から
無償化開始日:2025年8月分の給食費から
実施期間:2025年8月以降、継続的に実施
福岡市の2学期は通常8月下旬~9月上旬から始まりますが、給食費の計算は月単位で行われるため、「8月分」という表現になっています。つまり、2学期最初の給食から無料になるということです。
対象者:福岡市立の学校に通う全児童・生徒
対象となる学校:
- 福岡市立小学校
- 福岡市立中学校
- 福岡市立特別支援学校(高等部を含む)
対象となる保護者:
上記の学校に在籍している児童・生徒の保護者全員
対象外となるケース:
以下の制度により給食費相当額の給付をすでに受けている場合は、給食費無償化の対象外となります。ただし、保護者の負担は発生しません(給食費相当額の給付分が代理納付等により給食費に充当されます)。
- 生活保護を受けている世帯
- 就学援助を受けている世帯
- 特別支援教育就学奨励費を受けている世帯
無償化される金額:年間約5万円~6万円
現在、福岡市の給食費は以下の通りです。
小学校:月額4,200円 → 年間約50,400円(12ヶ月換算)
中学校:月額5,000円 → 年間約60,000円(12ヶ月換算)
これらが8月以降、完全に無料になります。子どもが2人いる家庭なら年間10万円〜12万円、3人なら15万円〜18万円の負担軽減となり、家計への影響は非常に大きいです。
2025年4月〜7月分の精算について
給食費無償化は8月から開始されるため、4月~7月分については従来通り保護者が負担します。この期間の給食費については、9月下旬以降に精算手続きが行われます。
精算の流れ:
- 2025年9月下旬より、精算の通知が随時発送される
- 還付がある場合:還付通知書が同封される
- 追加納付が必要な場合:納付書が同封される
精算が必要になる理由:
- 給食の停止期間(長期欠席、修学旅行など)があった場合
- 転入・転出があった場合
- その他、給食費の調整が必要な場合
食物アレルギー対応:弁当持参の児童・生徒への配慮
福岡市では、給食費無償化を契機として、食物アレルギーなどの身体的事情により給食を喫食できず、弁当を持参している児童・生徒の保護者に対し、給食費相当額を給付する新制度も導入します。
対象条件:
- アレルギー等の身体的事情により、学校給食の全献立を喫食せずに弁当を持参していること
- 主治医の意見が記載された学校生活管理指導表等を学校に提出していること
給付額:給食費相当額(月額4,200円または5,000円)



これにより、給食を食べられない児童・生徒の保護者も、他の保護者と同様に経済的支援を受けられるようになります
福岡市の給食費無償化と他自治体の比較
福岡市の給食費無償化は、全国的に見てどのような位置づけなのでしょうか。
全国の動向:2026年4月から小学校は全国一律無償化へ
2025年2月、自民・公明の与党と日本維新の会が合意した内容によれば、2026年4月から全国の公立小学校の給食費が無償化される見込みです。中学校への拡大も「できる限り速やかに実現する」とされています。



つまり、福岡市は国の方針より約1年先行して、しかも小学校だけでなく中学校・特別支援学校も含めて無償化を実施することになります
福岡県内の状況:自治体によって対応はバラバラ
福岡県内では、すでに一部の自治体が給食費の無償化や助成を実施していますが、自治体間で大きな格差があるのが実情です。
福岡県の服部知事は「自治体間の財政力によって地域間に格差が生まれるのは望ましくない」と述べ、国が全国一律の方針で取り組むべきとの考えを示していますが、現状では各自治体の判断に委ねられています。
福岡市の無償化実施により、県内他自治体でも給食費無償化を検討する動きが加速する可能性があります。
福岡市の先進性:2025年8月から小中学校同時スタート
多くの自治体が「まず小学校から」という段階的な実施を検討している中、福岡市は小学校・中学校・特別支援学校を同時に無償化する点で先進的です。
また、開始時期も2025年8月と、国の方針(2026年4月)より8ヶ月も早く実施されます。これは福岡市の財政力と、子育て支援への強い意志の表れと言えるでしょう。
給食費無償化で気をつけるべき5つのポイント
給食費無償化は喜ばしいことですが、いくつか注意すべき点もあります。
ポイント1:自動的に無償化されるため申請は不要
給食費無償化は、対象となる全ての児童・生徒に自動的に適用されます。保護者が特別な申請をする必要はありません。
ただし、食物アレルギー等で弁当を持参している場合の給食費相当額給付については、学校への申請が必要になる可能性があります。詳細は学校または福岡市教育委員会にお問い合わせください。
ポイント2:口座振替の手続きは給食費以外にも必要
給食費は無償化されますが、学校徴収金(教材費、修学旅行積立金など)は引き続き保護者負担となります。これらの支払いのため、口座振替の手続きは継続して必要です。
手続き方法:
- インターネット口座振替受付サービス(一部金融機関)
- 口座振替依頼書(各学校および健康教育課で入手可能)
給食費無償化後は、給食費の振替はなくなりますが、その他の学校徴収金の振替は継続されます。
ポイント3:給食の質や量は維持される予定
給食費無償化により、「給食の質が下がるのでは?」「量が減るのでは?」と懸念する保護者もいるかもしれません。



しかし、福岡市は給食費無償化分を市の予算で負担するため、給食の質や量は従来通り維持される予定です
福岡市では食材費の高騰に対応し、これまでも公費負担により保護者の給食費を据え置いてきた実績があります。今後も同様に、給食の質を保つための予算措置が継続されると考えられます。
ポイント4:私立学校は対象外
福岡市の給食費無償化は、あくまでも「福岡市立」の学校が対象です。私立小学校・中学校は対象外となります。



私立学校に通う児童・生徒の給食費(または弁当代)については、各学校の方針に従うことになるぞ
ポイント5:転入・転出時の手続きに注意
福岡市に転入した場合:
転入後、福岡市立の学校に在籍すれば、転入日以降の給食費は無償化の対象となります。特別な申請は不要です。
福岡市から転出する場合:
転出先の自治体の給食費制度に従うことになります。転出先で給食費無償化が実施されていない場合は、給食費の負担が再開されます。
まとめ
福岡市の給食費無償化は、2025年8月(2学期)から開始され、小学校・中学校・特別支援学校の全児童・生徒が対象となります。年間で約5万円~6万円の家計負担が軽減される、子育て世帯にとって非常にありがたい制度です。
大切なポイントは以下の3つです。
- 開始時期:2025年8月分の給食費から無料(2学期の給食から)
- 対象者:福岡市立の小・中・特別支援学校に通う全児童・生徒
- 申請不要:自動的に無償化されるため、保護者の特別な手続きは不要
この給食費無償化は、福岡市が子育て支援に力を入れている証であり、全国に先駆けて実施される先進的な取り組みです。国の方針より8ヶ月早く、しかも小中学校同時にスタートする点は、福岡市の子育て環境の良さを象徴しています。
福岡への移住を検討している子育て世帯にとって、この給食費無償化は大きな魅力の一つとなるでしょう。年間5万円~6万円の節約は、子どもの習い事や体験活動、家族旅行など、より豊かな子育てを実現するための貴重な資金となります。
複数の子どもがいる世帯なら、その効果はさらに大きくなります。3人の子どもが小中学校に通っている家庭なら、年間15万円~18万円もの負担が軽減されるのです。
福岡市は、給食費無償化に加えて、空調整備の完備、体育館への冷暖房設置、水泳授業の民間委託など、子どもたちがより良い教育環境で学べるための取り組みを積極的に進めています。これらの施策が相まって、福岡市は「子育てしやすい都市」としての魅力をさらに高めています。
2025年8月から始まる給食費無償化。福岡市で子育てする保護者にとって、そして福岡移住を検討している子育て世帯にとって、この制度は大きな後押しとなるはずです。
【お問い合わせ先】
給食費無償化に関する詳細や不明な点については、以下にお問い合わせください。
福岡市教育委員会 教育支援部 健康教育課
住所:福岡市中央区天神1丁目8番1号
電話番号:092-711-4643
FAX番号:092-733-5865
E-mail:kenko.BES@city.fukuoka.lg.jp
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