結論からお伝えします。福岡には、飼い主のいない犬たちを助けるために、休みの日や仕事のあとの時間を使って活動しているボランティアさんがたくさんいます。
あまがみそして、行政が運営する施設や、その団体が開く「譲渡会」に行けば、誰でも保護犬たちに会いに行くことができます
この記事では、福岡で保護犬の活動をしている人たちが、どんなことをしているのか、譲渡会や施設はどこにあるのか、そして実際に犬を家族として迎えるまでの流れを、中学生でもわかるようにやさしく説明していきます。
「保護犬ってよく聞くけど、結局なに?」
「ボランティアの人たちは何をしているの?」
「うちも保護犬を迎えたいけど、どうすればいいの?」



そんな疑問を持っている人に、ぜひ読んでほしい内容です
筆者は東京から福岡に移住して4年目になりますが、福岡で暮らしてみて感じるのは、犬を助けたい人と、犬を家族にしたい人をつなぐ活動が、思っていたよりもずっと身近で活発だということです。
ちなみに、福岡には猫の保護活動についてまとめた記事も別にありますので、【福岡の保護猫団体まとめ】ボランティアさんたちの活動と譲渡会を初心者向けにわかりやすく解説も、猫好きの人にはあわせて読んでもらいたい記事です。



それでは、福岡の保護犬事情について、順番に見ていきましょう
なぜ福岡には保護犬を助ける活動がたくさんあるのか


まず最初に、「そもそも保護犬ってどういう犬のこと?」というところから説明します。
保護犬とは、もともと飼い主に飼われていたけれど、何らかの理由で飼えなくなってしまった犬や、迷子になってそのまま飼い主が見つからなかった犬、繁殖を引退した犬などのことです。



こうした犬たちは、そのままにしておくと、新しい家族と出会う機会を失ってしまうことがあります
そこで、こうした犬たちを保護して、健康チェックや必要な治療を行い、新しい家族(里親さん)を探すという活動をしているのが、保護犬ボランティアの人たちです。



福岡でこうした活動が活発な理由は、大きく2つあります
1つ目は、個人やボランティアグループが自分の時間とお金を使って、犬の保護・治療・里親探しを行っていること。
2つ目は、福岡市や福岡県といった行政も、動物愛護センターを通じて保護した犬や猫の譲渡を行っていることです。
この「民間のボランティア」と「行政」の両方が活動していることで、保護される犬が増え、里親さんと出会えるチャンスも増えるという、良い流れが生まれています。
福岡で保護犬に会える場所にはどんな種類があるのか
ここからは、福岡で実際に活動が確認できる施設や団体を、種類別に紹介していきます。
大きく分けると、次の4つのタイプがあります。
- 行政(自治体)が運営している施設
- 全国規模で活動している保護犬専門の団体
- 福岡県や福岡市に登録されている地域のボランティア団体
- 商業施設と連携した、事業者による常設の譲渡型シェルター
それぞれの特徴を見ていきましょう。
① 福岡県動物愛護センター(行政が運営)
福岡県古賀市にある施設で、保護された犬や猫の譲渡を行っています。
行政が運営しているという安心感があり、譲渡を受ける前には、事前講習の受講や、飼育環境についての調査(面談)を受けることが必要です。



調査の結果によっては譲渡できない場合もありますが、それは犬がその後の人生を安心して過ごせるようにするための、大切なステップです
「初めて犬を迎えるので、できるだけ安心できるところがいい」という人には、まず候補に入れてほしい存在です。イベント情報やしつけ方教室の日程などは、センターの公式サイトで確認できます。
② 福岡市動物愛護管理センター(行政が運営)
福岡市が運営している施設で、福岡市東区にある「あにまるぽーと(東部動物愛護管理センター)」と、福岡市西区にある「ふくおかどうぶつ相談室(家庭動物啓発センター)」の2か所があります。
ここで保護・収容された犬や猫の譲渡情報、そして民間の保護団体が開催する譲渡会の情報がまとめて掲載されているのが「わんにゃんよかネット」という公式サイトです。つまり「わんにゃんよかネット」は団体そのものというよりも、福岡市内の保護犬猫情報がまとまった、いわば情報の入り口のような存在だと考えるとわかりやすいです。



「まずはどんな犬がいるのか、ネットでざっくり見てみたい」という人には、こちらのサイトをチェックしてみることをおすすめします
③ ピースワンコ・ジャパン 福岡譲渡センター(全国規模の団体)
広島県に本部がある保護犬支援団体「ピースワンコ・ジャパン」が運営する、九州で初めての譲渡センターです。
福岡県大野城市にあるこの施設では、常時10~16頭ほどの保護犬たちが新しい家族との出会いを待っています。駐車場が完備されているうえ、最寄りの高速道路インターチェンジからも近く、アクセスがしやすいのも特徴です。予約なしで来場できるので、「まずは犬を見てみたい」という人にも入りやすい場所です。
営業時間は11:00から17:00まで、定休日は第2・第4火曜日となっています(2026年6月時点の情報のため、訪問前には必ず公式サイトで最新情報を確認してください)。広いふれあいスペースがあるため、すでに犬を飼っている人が「先住犬との相性」を確かめながら新しい家族を探すこともできます。
④ 福岡県・福岡市に登録されているボランティア団体
福岡県動物愛護センターには、一定の条件を満たした「登録団体」の一覧が公式サイトで公開されています。



これらの団体は、センターから引き出された犬や猫の譲渡活動を行っている、いわば「お墨付き」のある団体です
たとえば、次のような団体が登録されています。
- 南筑後エリアで活動する「Dog Walk」(迷子防止のスローガンを掲げて活動)
- 殺処分ゼロを目指して活動する「HAPPY-SMILE」
- チワワやミニチュアピンシャーなどの超小型犬を中心に保護する「小さなしっぽ」
- シェットランド・シープドッグ(シェルティ)専門で保護活動を行う「シェルティ・レスキュー福岡支部」
- ヨークシャー・テリアやマルチーズなど超小型犬を保護する「Rinと。」
- 福岡県筑紫野市の保護施設を構える「NPO法人セブンデイズ」
- 朝倉郡を中心に犬と猫の両方を保護し、毎月第2日曜日にドッグランで譲渡相談会を開く「Cramp」
このほかにも、福岡県内には犬種を限定して保護活動を行う団体(コーギー、ボーダーコリーなど)や、医療ケアが必要な犬を優先して保護する団体など、さまざまな個性を持つボランティア団体が登録されています。



気になる犬種や活動エリアがある場合は、福岡県動物愛護センターの「センター登録団体」のページから探してみるとよいでしょう
なお、団体ごとに保護している犬種や活動スタイル、譲渡の条件はまったく異なります。気になる団体が見つかったら、まずはその団体のInstagramやホームページをチェックしてみることをおすすめします。
⑤ 商業施設と連携した常設の譲渡型シェルター(事業者によるサービス)


ここまで紹介した①〜④は、行政やボランティアによる活動でしたが、福岡には少しタイプの違う「常設の譲渡型シェルター」も存在します。
代表的なものが、「anifare(アニフェア)」という会社が運営する保護犬シェルターです。これは株式会社が運営している事業であり、ボランティア団体とは性質が異なる点に注意してください。具体的には、譲渡を受けるときの費用によって運営される、いわばビジネスとしての仕組みを持った譲渡サービスです。



保護されている犬の中には、ペットショップ向けに繁殖を行うブリーダーを引退した犬も多く含まれているのが特徴です
一方で、施設としての利便性は高く、福岡市内に2つの拠点があります。
1つは福岡県糟屋郡須惠町にある「福岡リコンディショニングシェルター」で、毎週末に譲渡会を開催し、常時50頭以上の保護犬たちがいます。もう1つは、福岡市中央区にある大型商業施設「マークイズ福岡ももち」の2階にある常設シェルターで、地下鉄空港線の唐人町駅から徒歩約10分という、買い物のついでにも立ち寄りやすい場所にあります。
どちらも見学には予約が推奨されており、トイプードルやチワワ、ポメラニアンといった小型犬が多く保護されています。「とりあえずどんな犬がいるのか見てみたい」という人にとっては、アクセスしやすい入り口の1つになるかもしれません。ただし、ボランティア団体による保護活動とは運営の仕組みが異なるという点は、知っておいて損はないでしょう。
譲渡会とはどんな場所なのか


ここまでで、福岡にはいろいろなタイプの保護犬支援の仕組みがあることがわかりました。次に気になるのは、「実際に犬に会える譲渡会って、どんな場所なの?」という点だと思います。
結論として、譲渡会は「保護された犬たちと直接会える、もっとも確実な機会」です。
譲渡会の会場では、保護された犬たちがケージやスペースの中にいて、来場した人は自由に見て回ることができます。気になる犬がいれば、その場にいるボランティアさんやスタッフの方に声をかけて、性格や健康状態、飼うときの注意点などを詳しく聞くことができます。
ここで大切なポイントが2つあります。
1つ目は、多くの譲渡会が「予約不要・見学だけでもOK」というスタイルで開かれていることです。そのため、「すぐに飼うかどうかはまだ決めていないけど、どんな犬がいるのか見てみたい」という人でも、気軽に参加できます。
2つ目は、譲渡会の開催場所が、いつも同じ場所とは限らないという点です。ホームセンターの一角や、ショッピングセンターの催事スペース、お城のまわりの広場などを借りて開催されることもあります。実際に、福岡県内ではホームセンターの店頭や、城跡の歴史の道といった人通りの多い場所で、犬と猫の譲渡会が定期的に開かれている例もあります。そのため、「ここに行けば必ず譲渡会がある」という決まった建物があるわけではなく、団体ごとに毎回開催場所と日時を発表している、というのが実際のスタイルです。
行政が主催するものに関しては、福岡県動物愛護センターや福岡市の「わんにゃんよかネット」の公式サイトで、開催日程やイベント情報がまとめて確認できます。民間の団体が開く譲渡会については、各団体のSNSをチェックするか、譲渡会情報をまとめている専用サイトで地域ごとに検索するのがおすすめです。
「今すぐ譲渡会の場所を知りたい!」という人は、次のような方法で最新情報をつかむとよいでしょう。
- 気になる団体のInstagramやX(旧Twitter)をフォローする
- 「福岡 保護犬 譲渡会」で検索して、その時期に開催予定のイベントを探す
- 福岡県動物愛護センターや福岡市「わんにゃんよかネット」の公式サイトでイベント情報を確認する
- 全国の譲渡会情報をまとめた里親マッチングサイトで、福岡県エリアの開催予定を検索する
このように、自分で最新の情報を調べる「ひと手間」が必要になりますが、その分、参加するハードルは決して高くありません。
保護犬を迎えるまでの流れ
「譲渡会や施設に行ってみたい」と思った人のために、保護犬を実際に家族として迎えるまでの一般的な流れを紹介します。
団体や施設によって細かいルールは違いますが、おおまかには次のようなステップで進みます。
ステップ1:譲渡会・施設の見学に行く
まずは譲渡会や常設のシェルターに足を運んで、実際に犬たちと顔を合わせます。この段階では「見るだけ」でもまったく問題ありません。
ステップ2:気に入った犬に申し込みをする
「この子と暮らしたい」と思える犬に出会えたら、里親希望として申し込みをします。
ステップ3:面談・審査を受ける
ここがとても大切なステップです。行政の施設では事前講習や飼育環境の調査(面談)が行われ、ボランティア団体でも多くの場合、生活環境や飼育の準備がきちんとできているかどうかを確認するための面談が行われます。
たとえば、次のような点が確認されます。
- 留守番の時間が長すぎないか
- 脱走を防ぐ対策ができているか
- 散歩やしつけにきちんと向き合えるか
- 家族全員が犬を飼うことに同意しているか
ステップ4:トライアル期間を過ごす
正式に譲渡される前に、一定期間、実際に自宅で一緒に過ごす「トライアル期間」が設けられることが多いです。福岡県動物愛護センターでも、先住犬猫との相性などの不安を解消するために、1歳以上のセンター譲渡犬猫を対象としたトライアルが用意されています。これは、犬と家族の相性を確かめるための大切な期間です。
ステップ5:正式に家族になる
トライアル期間に問題がなければ、正式に譲渡が決まり、その犬はあなたの家族になります。
このような段階を踏むことで、「思っていたのと違った」「結局飼えなかった」といった、犬にとってもつらいトラブルを防ぐことができます。一見ステップが多くて大変に感じるかもしれませんが、これはすべて、犬が新しい環境で安心して暮らせるようにするための、大切な仕組みなのです。
保護犬を迎えるメリットと、知っておきたい注意点
譲渡会で犬を迎えるメリット
ペットショップで犬を購入する方法と比べて、譲渡会や保護犬シェルターで犬を迎えることには、次のようなメリットがあります。
まず、犬の性格を直接確認できる点です。元気いっぱいで遊ぶのが好きなタイプの犬もいれば、おっとりとして落ち着いた性格の犬もいます。写真だけではわからない「相性」を、その場で感じることができます。
次に、ボランティアさんやスタッフの方からサポートを受けられる点です。初めて犬を飼う人にとって、わからないことを直接質問できる環境があるのは、大きな安心材料になります。
そしてもう1つ、保護犬を迎えることには「命を救う」という意味もあります。1頭の犬が新しい家族のもとへ巣立つことで、保護団体は次に困っている犬を助ける余裕が生まれます。あなたが保護犬を家族に迎えることは、その犬だけでなく、まだ出会っていない別の犬の未来を助けることにもつながっているのです。
迎える前に知っておきたい注意点
一方で、保護犬を迎える前に、必ず考えておいてほしいこともあります。
1つ目は、「最後まで飼う覚悟」です。犬は10年以上生きることも珍しくありません。福岡県動物愛護センターのよくある質問でも、犬や猫が寿命をまっとうするまで責任を持って飼うことができるかどうかが、譲渡を考える前に必ず確認すべき点として挙げられています。最後まで責任を持って育てる気持ちが何よりも大切です。
2つ目は、医療費や生活費がかかるということです。譲渡されるときに、すでに行われたワクチン接種や不妊・去勢手術の費用の一部を、里親が負担するケースが多くあります。「保護犬だから無料」というわけではない点は、しっかり理解しておく必要があります。
3つ目は、団体や施設によって細かいルールが定められている場合があることです。たとえば、
- 散歩や運動の時間をきちんと確保できること
- 脱走防止のための対策をしていること
- 家族全員が犬を飼うことに同意していること
といった条件です。これらはすべて、犬がその後の人生を安心して過ごせるようにするための、大切なルールです。
4つ目は、団体や施設によって運営の仕組みが異なるという点です。ボランティアによる非営利の活動なのか、事業として運営されているサービスなのかによって、費用の考え方やサポート体制が変わってきます。どちらが良い悪いということではありませんが、自分がどんな仕組みの中で犬を迎えるのかを知っておくことは、納得して家族を迎えるための大切な準備になります。
まずは「見るだけ」から始めてみよう
ここまで読んで、「福岡の保護犬の世界について、なんとなくイメージがつかめた」という人も多いのではないでしょうか。
これから具体的に行動してみたいという人は、次のようなところから始めるのがおすすめです。
- 気になる団体のSNS(Instagram・Xなど)をフォローしてみる
- 「福岡 保護犬 譲渡会」で検索して、近くで開催される予定をチェックする
- 福岡県動物愛護センターや福岡市「わんにゃんよかネット」の公式サイトをのぞいてみる
- 一度、見学だけの気持ちで譲渡会や常設のシェルターに足を運んでみる
最初から「絶対に飼う」と決めて行く必要はありません。まずは見るだけでも、保護犬の世界を知る大切な一歩になります。
福岡のことをもっと知りたい人へ
保護犬の話だけでなく、福岡という街そのものについてもっと知りたいという人のために、このブログで紹介している記事もいくつか紹介しておきます。
福岡への移住を考えている人には、福岡移住するならどの街がいい?タイプ別おすすめ6選や、福岡市内に住むならどこがいい?おすすめの街10選が参考になります。家族での移住を考えている人には、子連れ2泊3日モデルプランもおすすめです。
また、福岡で暮らすうえで知っておきたい交通の情報としては、電車の乗り方ガイドや、西鉄バスの乗り方、地下鉄の1日乗車券についての記事もまとめています。マークイズ福岡ももちのシェルターに行く場合は、こうした交通手段の記事も参考にしてみてください。
くらしの支援制度に関しては、福岡移住のための補助金情報や、失業手当給付金についても、移住や転職を考えている人には役立つ内容です。
休日のお出かけ先を探している人には、福岡市動物園の無料開園日や、大濠公園、福岡で走りやすくておすすめのランニングコース8選もチェックしてみてください。愛犬とのお散歩コースを探している人にも参考になる記事です。動物が好きな人には、福岡が実は野鳥の宝庫だったという話もおもしろい記事です。
まとめ
最後に、この記事の内容を振り返ります。
福岡には、行政が運営する福岡県動物愛護センターや福岡市の「あにまるぽーと」「ふくおかどうぶつ相談室」、全国規模で活動する「ピースワンコ・ジャパン福岡譲渡センター」、福岡県に登録された数多くのボランティア団体、さらに商業施設と連携した事業者運営の常設シェルターまで、さまざまなタイプの保護犬支援の仕組みがあります。
その理由は、犬の命を救うためには、行政の組織的なサポートと、地域に根づいた民間ボランティアの活動、そして利便性の高い常設の施設、それぞれの強みを組み合わせる必要があるからです。1つの仕組みだけでは助けられる範囲に限りがありますが、複数のタイプの活動が組み合わさることで、より多くの犬が新しい家族と出会える可能性が広がります。
実際に、譲渡会や施設では犬の性格や健康状態を直接確認できるだけでなく、活動している人たちから丁寧な説明やサポートを受けることができます。だからこそ、初めて犬を飼う人でも、安心して新しい生活をスタートさせることができるのです。
ただし、団体や施設によって運営の仕組み(非営利のボランティア活動か、事業として運営されているサービスか)や、譲渡にかかる費用、サポート体制は異なります。気になる団体や施設が見つかったら、まずは公式サイトやSNSで活動内容をよく確認してみることをおすすめします。
だからこそ、保護犬に興味を持ったら、まずは団体のSNSをフォローしてみたり、「福岡 保護犬 譲渡会」で検索して、開催予定の情報をチェックしてみたりすることから始めてみてください。見学だけでも歓迎されることが多いので、気軽な気持ちで一歩を踏み出してみましょう。
この記事が、福岡の保護犬の世界を知るきっかけになればうれしいです。


